面接の受け答えで評価される長所や短所など自己PRを作る方法

1.まず先に君はどっちなのかが求められる
「二律背反の時代」とでも言うべきなのだろうか。最近、人の考え方が二極化しているような気がする。しかも、「君の考えはどっちなのか?」をハッキリさせないと、相手は納得しない傾向がある。日本人の気質からいえば、本来は中間的な考え方を好み、結論はあいまいにする風潮があったはずなのだが…。

おそらく「2つのうちどっちか?」と聞かれたら、深く考える人ほど、「どちらでもない」と答えるのではないだろうか。実際に、今日のようにこれだけ価値観が多様化すれば、それぞれの考えを「二者択一」にあてはめるのはむずかしい。

しかし、それでは全く意見がまとまらない時代になってきたことから、意図的に選択肢を2つに絞るようになり、二極化の傾向を生み出してきたような気がする。

この傾向は面接においても感じられる。採用担当者から意見を求められた際に、「どちらでもない」考えや中間論を述べる人は思ったほど評価が高まらない

決して優柔不断だから「どちらでもない」のではないことは分かるし、またバランスを意識することは大事だと思うが、まずは先に「どっちなのか?」をハッキリさせることが必要になってきている。

当然ながら、この「二者択一」の見解は対立を招くことが少なくない。しかも世代による見解のギャップが大きいだけに、君たちと中高年世代では全く異なる考えを抱いていることも多い。

しかし、それを気にしてしまうと何も言えなくなってしまう。何も言わなければ結果的に評価へは至らないし、遠慮していては誤解しか招かない。

もっと「表現力」を高めて、理由に「説得力」をもたせることが必要だと思う。たとえ「どっちなのか?」の段階で、採用担当者が抱いている考えとは全く違う見解であったとしても、自分の考えを裏づける説明が明確であれば、相手を納得させることはできるはずだ。そして、相手を納得させられれば、「どっちなのか?」はたいして重要でなくなる。


2.どこが「短所」か?それは反面「長所」にもなる
「受かる人」と「落ちる人」は、実はほんのちょっとの差でしかない。
特に面接では、「長所面」や「潜在的な資質」を基準に比較する限り、甲乙つけがたいのが実状である。なぜならば、もし「長所」を比較する場合、仮に「体力」や「行動力」で比べると、誰もが若くて「体力」はあるだけに、採用担当者から見れば微妙な判断になってくるからだ。

いまの世の中、わずかな差が問われる時代である。そういう意味ではこの「体力」や「行動力」をより具体的に説明して、もっと「自分の強み」をアピールしていかなければいけない。そして、この具体性が「受かる人」と「落ちる人」の大きな差になることは間違いないと思う。


しかし、もっと評価の差が明るみになる特徴面がある。それは意外にも「短所」だ。「長所」で個人差が見られない場合、採用担当者はそれぞれの「短所」から比較しているケースが多いのである。そして確かに「短所」は潜在的な気質を表すといっても過言でない

もちろんウソをいってはいけないが、ありのままをさらけ出しすぎると、採用担当者の術中にはまるので注意が必要である。これは恋愛でも「あなたの短所は?」と聞かれて、「短気で、わがままなところ」と答えたら、嫌われてしまうのと同じである。

「短所」は必ず「長所」ともとれる言い回しがあるので、よく考えてみるとよいと思う。たとえば、「短気」は「気が早い」にも言いかえられる。

そしてさらに「短所」を見極めていくと、反面それは「長所」であることに気づくはずだ。なぜならば「気が早い」は、たとえば「人よりも早く…」などとプラスにもとれるからである。いままで思いもしなかった新たな「長所」が見つかることだってあると感じる。

結局、採用担当者が「短所」から評価するのは正しいといえる。また、「短所」を深く理解している学生は、「長所」を見極めているということにもなるはずだ。ここを理解したとき、また一歩「受かる人」に近づく。

根性標耐力があることうをどう具体的に説明する

悲観的な―般論をプラスの視点から考えていく
何ひとつ継続してきたことのない人が、どんなに面接で「根性がある」「忍耐力がある」とアピールしても、全く説得力が ありません。

また、「途中で投げ出さない」とか、「打たれ強い」と表現してみても、単に言葉の意味を解釈したにすぎず、むしろ信憑性に欠けてしまいます。具体的に根性や忍耐力の強さを説明するには、まずあなた自身の過去を振り返って、挫折や壁、厳しさを感じたときに自分は「どう克服してきたのか」「それにはどんな信念があったのか」をよく思い出してみてください。


おそらく、そのときあなたはそれまで否定的に考えていたこだわりを捨てていたり、楽なことよりもあえて苦しいことに挑んでいたはずです。

これが、「根性がある」「忍耐力がある」ことの具体的な説明につながります。つまり「根性がある」「忍耐力がある」とは、すべてを肯定にとらえる姿勢や楽なことよりもあえて苦に挑む中に、進歩を見出していく考え方であるといえます。

さらに「これはできない(無理だ)」⇒「やってできないことなどない」、「この他に方法はない」⇒「もっとこんなに方法がある」、「楽しくなければ上達しない」⇒「苦しいときほど上達する」など、一般的な考え方をむしろ逆に捉えていくと、根性や忍耐力を表わすフレーズは見つけやすく、また強調的に表現できます。

積極的・前向き
「積極的」「前向き」とは、「何でもやります」や「がむしゃらに…」のような上辺だけの意欲でもなければ「人を押しのけても…」といつた独りよがりな姿勢でもありません。具体的に説明するには、もつと内からこみ上げてくるような熱意や挑戦する姿勢を相手へ伝えていくことが望まれます。

それにはまず、これまで勉強やクラブ活動、恋愛、遊びなどにおいて、「積極的」「前向き」になった際の場面を思い出してみてください。

おそらく、さらなる可能性を求めて夢中に取り組んでいる姿が浮かんでくると思います。また、「なぜうまくいかないのか」や「どうすればよくなるのか」と対象を前に、あらゆる知恵を絞っていたのではないでしょうか。

このときの気持ちこそが「積極的」「前向き」であることの具体的な説明につながります。つまり「積極的」「前向き」とは、現状に満足せず、さらなる可能性を求めて、広くまた深く掘り下げて思考したり、打ち込んだりすることなのです。

さらに、目標達成への意欲を強調したり、ほかの人が嫌がるようなことにも進んで取り組んでいく姿勢などを説明へ加えていくと、積極性や前向きさがより特徴的になると思います。また、印象的に表現する方法として、「もっと~」や「必ず~」などの表現をまじえると、どん欲な姿勢が強くアピールできます。

行動力がある
「積極的」や「前向き」は、「攻めと守り」に共通したアピールポイントであるのに対して、この「行動力」は、より「攻め」に特化した特徴であるといえます。それだけに、仕事を自ら獲得してくる「営業職」などにおいては、最も望まれている資質であることに違いありません。

しかし逆に、説明が不足してしまうと単に「軽快さ」の印象しか伝わらず、この「行動力」はあまり特徴のあるアピールにならないおそれもあります。
では、どのように「行動力」を説明したらよいかというと、まずはあなたの周囲で「行動力」があると感じる人を思い浮かべてみてください。

その人は、例えば誰よりも流行を先取りしていたり、恋愛などにおいてもチャンスを逃すことなく、果敢に異性ヘアプローチをしていたと思います。また、何事も決めるのが早いだけでなく、それがダメだったときは、すぐに方針を切り替えていたのではないでしようか。

これが、「行動力がある」ことの具体的な説明につながります。つまり「行動力がある」とは、チャンスの判断時期を見逃さずに、人より早く取り組んだり、躊躇することなく方針を切り替えたりすることなのです。またとくに「早さ」を強調したり、行動しながら改善していく姿勢を説明へ加えていくと、この行動力はより特徴的にアピールできるといえます。

リーダーシップがある
「リーダーシップ」には、カリスマ性や外交的な資質が必要だと思われがちですが、必ずしもそんなことはありません。

世の中には、内向的で寡黙な人柄でありながらも高いリーダーシップを発揮している人がたくさんいます。逆に、一見リーダーシップがありそうにみえながら、実際には見かけ倒れの人も数多く見られます。強引さが目立って孤立してしまったり、適切な判断や指示ができずに周囲から信頼を失ってしまう人も少なくありません。

つまり、「リーダーシップ」には第一に周囲から「信頼される性格であることが重要で、外面的な要素はあまり関係ないといえます。そして、その「信頼」を得るために、周囲へどのような配慮を施し、どう総合的な成果へ導くかを示すことが「リーダーシップがある」ことの具体的な説明につながります。

また、そのポイントとして「観察力」をアピールすることが大切です。それぞれ人の特性を見極めたり、どこに問題点や課題があるのかなどを見出すセンスは、「リーダーシップが高い人」の特徴の1つでもあります。

さらにその着眼点、に基づいて、どんな解決方法や手順があるかや、どうやってそれを周知徹底させていくかなど、独自の方法論が説明できると一層評価は高くなります。常に集団効果を意識した見解が望まれます。
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