資格試験合格のためにセルフコントロール能力を高めよう

1.どんな資格であれ、目的を持てば価値がある
「何のために、自分は資格を取得しようとしているのだろうか?」
この命題は、誰でも受験生時代に1度は考えることだと思います。
そして、この命題に対する自分なりの答えが、より明確な受験生ほど合格に向かうパワーが大きいと考えていいでしょう。考えてみると、資格試験に合格する知識を身につけたら、すぐに実務でそのまま役に立つ資格というほうが少ないのではないでしょうか。

それよりも、試験に合格するための知識をベースに、実務で使う知識と技能を身につけて、初めて仕事を始められるという資格が圧倒的に多いでしょう。
しかも、実務になれば、試験勉強で覚えた知識は調べればいくらでも分かります。
それなのに、私たちが試験という形で、問題に対して正確な「条件反射」をできるように、日々努力する目的とはどこにあるのでしょうか?


「資格は持っているだけでは意味がない。資格をどう活かすかが大切」とは、一般的に言われていることです。

たしかに、そのとおりです。資格を持っているだけで、何かの利益を自分にもたらしてくれるものではないはずです。その資格をどう活かすか?

つまり、このことは資格そのものではなく、その人自身の問題だということです。
このことは、受験勉強そのものにも当てはまります。

同じ講義、同じ教材、同じ時間勉強しても、人によって大きく実力の差が出てくるのです。大切なのは、その受験生がどう勉強しているか、なのです。
やはり、その人自身の問題なのです。

ですから、私たちが資格取得のために日々努力を重ねていく意味は、この自分自身を上手にコントロールする能力、すなわち「セルフコントロール能力」を高める目的があると考えていいのではないでしょうか。

セルフコントロール能力を高める必要性は、何も努力をしていない人にはその価値さえ分からないと思います。
「自分のことは自分がいちばんよく知っていて、自分のコントロールも自由にできる」と考えている人もいるでしょう。

しかし、本当に何かを真剣に努力すると、「いかに自分で自分を知らなかったのか、自分で自分を上手にコントロールすることがいかに難しいか」を知るはずです。

そして、このセルフコントロール能力こそ、合格後に最もその人の力になるものだと考えています。
たしかに、受験勉強も人との競争と言われる部分がありますが、受験勉強はセルフコントロール能力を高めることができれば、必ず合格できるものだと思います。

これに対して、仕事の場合には、自分をいかにうまくコントロールしていても、思いどおりに進まないことがよくあります。それは、仕事は自分の周りを取り巻く外的要因に大いに影響があるからです。
しかし、セルフコントロール能力だけでも向上していれば、ある程度の外的要因も跳ね返して、前に進むことができるようになるのです。

ですから、受験勉強はこの合格後にも大いに役立つセルフコントロール能力を高める絶好の機会だと考えてみるといいでしょう。受験生には試験という客観的な基準があって、合格という目的のために限りある時間を上手に活用して、目の前の課題を1つひとつクリアしていく必要があるのです。自分のセルフコントロール能力を高めるためのこんな素晴らしい環境はほかにはありません。

そして、合格すれば、その「成功報酬」としてセルフコントロール能力を高めることができたという自信が得られるのです。
少しくらい受験生の時期が長くなろうとも、このセルフコントロール能力を着実に高めてきた人は、合格後に大きく花開くということがよくあります。


2.「勉強は明日から」ではダメ
かなり前に、テレビコマーシャルの中で「ダイエットは明日から♪」というキャッチフレーズがはやりました。
これは、「ダイエットは、なかなか成功できない」ということの裏返しの表現です。
勉強もまったく、このダイエットの場合と同様だと思います。

すなわち、効率的な勉強には、戦略的な学習計画の作成が必要です。
しかし、計画というと、「将来の勉強だけを考える」というイメージの強い人が多いのではないでしようか。「この科目は、○月から勉強を始める」
「△月までに、この問題集を何回繰り返す」
「×月からは、勉強時間をあと1時間増やす」
こんなことばかり考えてしまう人がいます。そして、思うような結果が出ないと、自分の計画が間違っているように感じてしまうのです。

戦略的な学習計画の作成以上に大切なのが、「今日1日をどうやって有効に活用するか?」という視点です。
今日の勉強がキチンとできないのに、明日の計画をいくら完璧に作成しても無意味なのです。逆に、今日の勉強の成果によって、明日以降の学習計画は変化していくのです。

仮に、毎日3時間の勉強を続けて、1年後に難関資格に合格するという完璧な計画を立てても、最初の1歩を踏み出さなければ、資格を取得できることはありません。

大切なことなので、もう1度繰り返します。あなたが合格するかしないかを分ける一番大切なポイントは、「今日1日をどうやって有効に活用するか」この1点に限られていると言っても、過言ではないと思います。
だからこそ、「1時間」だけでいいから、今日から始めてほしいのです。


3.続けることが、合格の最大の秘訣
どんなことでも、最初の1歩が最もエネルギーが必要です。しかも、資格を取得するためには、一定期間の勉強の継続がどうしても求められていきます。
あの松下幸之助氏は、「成功の要諦は成功するまで続けるところにある」と言われていますが、正に金言です。

何事かを成し遂げようと思えば、達成するまで続ける決意と続けられるノウハウが必要なのです。
1ヵ月間では、どんなに集中して勉強しても合格が難しい試験でも、「毎日1時間」を10ヵ月続けてみれば合格できるのです。

仮に、毎日3時間の勉強を1年間継続しないと合格できない試験でも、「毎日1時間」の勉強ノウハウを活用することで、1~2年間で合格を目指せるようになるはずです。

このように考えると、現実的に毎日3時間の勉強時間を確保することが不可能であった人には手の届かなかった資格も、「毎日1時間」のノウハウの実践でその資格を手にすることも可能になるのです。
しかも、絶対に「1時間」しか勉強してはいけないということでもありません。

そうなれば、別に毎日「1時間」だけでなく、可能であれば「2時間」「3時間」と自分の勉強時間を増やしていけばいいのです。
ポイントは、無理なく勉強が続けられるノウハウなのです。

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