過去問が合格への最短ルート!資格試験問題で過去問を解くのは常識
過去問は資格試験や入試の勉強をするときには必ず目を通して解く問題だと思います。それはなぜでしょうか。
単純に過去問に関連した問題がよく出題されるからです。
過去問を解くことで、どのような問われ方をするのかが分かったり、類似した問題もよく出ます。特に重要な問題ほどその傾向が強いようです。
ところで皆さんは自身が受験しようと思っている
試験の問題がどのように作られているのか考えたことがありますか。
実際に問題を作る立場になれば分かりますが、毎年同程度のレベルの問題を出すというのは非常に難しいことです。
また、試験の合格者としてどのような知識を持っている人が理想かを考えれば、
たくさん出題する分野とあまり出題されない分野が自然とはっきりしてきます。また、出題者も限られた時間の中で作成するわけですから、新しい創意工夫の問題というのはどうしても少なくなってきます。
ほとんどの場合、
問題を作成する人は過去にその試験で出題された問題を参考にして、同様のレベルで能力が問えるような問題を作り出していくのです。ですから、どの試験においても、何年かのサイクルで同じような問題が繰り返し出題されています。
過去問こそが合格するために最も適した教材だといえる理由があるのです。どのような試験であっても、過去問の征服なくして合格は望めません。事実多くの市販の教材も、過去問の出題傾向に応じて作成されています。
さて、具体的に試験について知るために、過去問は絶対に見る必要があります。勉強法の本によっては「過去問さえ見れば大丈夫」という本まであります。
それでは過去問を見る際にどんなことに気をつければいいのでしょうか。まずは問題と解答を見比べて、勉強すれば解けそうかどうかという感覚をつかむことです。ここで
絶対に解けそうにない、無理だと思うような試験であれば、まずはその試験を受験すべきかどうかをもう一度考えてみる必要があります。
次に「どのような力が問われているか」ということを見ます。「重要単語を記憶しているか」が問われているのか、「基本的な言葉の組み合わせ」の記述問題なのか、「何もないところから自分で考えて答えを出す」ことを問われているのかによって、勉強法が違ってきます。実際に出題された問題を見ることで、どのようなことが問われているかがわかり、自らが勉強する範囲や深さも判断することができます。
こういったことは、最初はよくわからないかもしれません。しかし少しずつ勉強を進めていくことでわかってきますし、事前に本番の問題の感覚を見ておくことで、勉強をしていく中で、どこまで深く学ぶか迷った際などの取捨選択の判断軸にもなります。
どのような範囲をどのような深さで、どのような方法で勉強するべきかを具体的に示してくれるのが過去問です。勉強する最終目的は試験に合格することであり、その基準を示しているものを参考にしない手はありません。
今の段階で過去問が解ける必要はありません。問題と解答も簡単に見ておくことで、自分の中でその試験に対する基準をつくることができるのです。過去問ほど示唆に富んだツールはないので、ぜひ活用してみてください。
ざっと眺めながら「問題の形式」をチェックする
「勉強のスタートにまず過去問にあたりましょう」というと、なかには、「超ビギナーの私が過去問にあたっても解けるはずがない」という人がいます。
それは当然です。「過去問」とは、いってみればその試験の最終到達点です。勉強したての人が解こうとしたところで簡単には解けないでしょう。
でも、それでよいのです。
なぜなら、この段階では過去問を「解く」必要はないからです。過去問をざっと「眺める」だけでいいのです。そこから、だいたいどのレベルまで勉強すれば自分は試験に合格できるのかというイメージが、ぼんやりとわいてくればよいのです。
過去問を眺める際のポイントは、どんな問題が出ているのかをチェックすることです。まず、選択問題なのか、論述問題なのかといった形式面を確認します。また、それぞれの問題の数も見ておきましょう。さらに選択問題にしろ、論述問題にしろ、どんな問われ方をしているのかもチェックします。
わからなければすぐに解答を見る
実際に過去問を解きはじめるのはある程度勉強が進んでからです。
ただし、「解く」といっても、いわゆる「考えながら解く」のとは違います。問題を読んですぐにわからなければ答えを見てしまうのです。なにせ勉強をはじめたばかりなのです。考えてもわかるはずがありません。だから、すぐに解答・解説を読むのです。
これは非常に効率のよいやり方です。
というのも、過去問の解答はダラダラと書かれておらずコンパクトにまとまっており、すぐに読むことができ、かつ暗記もしやすいのです。さらに過去問で出題されるのは基本問題が中心です。分厚い参考書を読み込むよりも、はるかに効率的に「基本」を習得することができます。
なかには、「考えもしないで解答を読むなんて言語道断」と思う人も少なくないでしょう。日本人の固定観念として、「基礎をしっかり勉強して、それから問題を考えながら解く」というのを「正しい勉強法」とする傾向があります。
たしかにそうかもしれませんが、でも勉強は誰かのためにするものではありません。
自分のためです。自分が覚えやすいなら、どんな方法をとってもよいのではないでしょうか。必要な知識が頭にきちんと入るのであれば、考えずにすぐに解答を読んでも問題はないと考えています。
ただし、1回目は全部をざっと眺めるだけでOKですが、2回目は、わからなかったところに○などの印をつけておきましょう。3回目は2回目で○がついた箇所を重点的にやります。わからなければもう一度○をつけ、解答と解説を読んでしっかりと頭に覚え込ませてください。さらに余裕があれば、4回目に挑戦しましょう。
こうやってくり返していくうちに、解く問題数が減っていき、また解くスピードも速くなっていきます。「問題を見る」 「解答を読む」のくり返しで必要な知識をインプットしよう。
通常受験生の皆さんが実践されている過去問演習は、年度別の演習、あるいは「体系」順であっても問題単位の演習です。
これでは、出題の繰り返しを体感できるというレベルから見ると、まだまだ精度の低いものといわざるを得ません。
繰り返し出題されている知識を把握するためには、過去問の「選択肢単位」の分析が必要です。
1つの問題が正解できても、全ての選択肢を正確な知識をもとに選別できたのでなければ、次に同じ知識が出題されたとしても正解できるとは限りません。
過去問が繰り返し出題されるといっても、正解肢が繰り返し出題されるとは限りませんので、不正解肢にも注意が必要です。この問題点を解決するには、「選択肢単位」で○×が判断でき、しかもその根拠が示せるようになっておく必要があるのです。
最近は多くの試験において、この選択肢単位の○×式問題集が市販されるようになりました。原始的かもしれませんが、このような方法で過去問を繰り返し学習すれば、試験に合格するための知識を、確実かつ最短の方法で修得できます。
この学習法は、本試験で出題された事項に絞って知識を身につけていくわけですから、過去問が繰り返し出題されるのなら、これ以上コンパクトでムダのない学習法はありません。皆さんも自分の試験勉強にぜひ採り入れてみてください
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