レタリング技能検定はデザイン感覚が大きな要素
1.レタリング技能検定でデザイン感覚が大きな要素に
情報化社会の今、私たちは新聞、雑誌をはじめ、数多くの文字情報に取り囲まれて生活している。
レタリングとは、それらの文字のなかでも
街角のポスターの文字、新聞や雑誌の見出し、書籍のタイトル、会社名や商品名の指定文字(ロゴタイプ)、さらにはテレビや映画のタイトルや出演者名などの書き文字、デザイン文字を描く仕事である。
いかに人の関心をとらえ、バランスのとれた美しい文字、そしてその媒体に合った効果的な文字を描くかが勝負だ。それだけに個性を活かすにはふさわしい職業である。
文字には漢字、カナ文字の明朝体、ゴシック体、アルファベットのローマン体、イタリック体などいろいろな種類がある。まずこれらの書体の基本(基本文字)を定規を使わずにフリーハンドで書くことが第一歩となる。
次に注文に見合った文字をデザインすること。そのためには、つねに創造的な感覚を磨いておく必要がある。最も高いレベルは、半永久的に使われる社名や商品名のロゴタイプのデザインであり、長く作品として残ることになる。
2.資格取得概要
取得方法 開実務技能検定協会が実施する検定試験に合格する。この検定は文部省の定める「レタリング技能審査基準」にもとづいているので公的資格といえる。
受験資格 とくに制限はない。試験内容 知識と技術の試験がある。
〈一級〉知識は、①レタリングに関する造形理論の基本を理解していること、②タイポグラフィーの知識を理解していること、③ コミュニケーションにおけるレタリングの役割を理解していること、④色彩。印刷に関しての知識を備えていること。
技術は、① ロゴタイプ、タイプフェース、カリグラフィー(東洋の書道も含む)などレタリング技術を身につけていること、②文字の色彩的な表現ができること、③タイポグラフィーを的確に指示、指定することができること。
〈三級〉知識は、①常用漢字字体表に示されている字体(原字)を正しく理解していること、②基本の書体を理解していること、③国語の用字・用語に対する基礎的な知識を備えていること、④レタリングに必要な用具。用材の基礎的な知識を備えていること。
技術は、①指定された基本の書体(漢字。かな文字の明朝体・ゴシック体・ローマ字のローマン体・サンセリフ体およびアラビア数字)の文字を、手本なしで一定時間内で表現できること、
②レタリングをするための初歩的な描線技術が身についていること。
なお、2級。4級はこれに準ずる。
試験日・試験地 例年6月上旬、札幌、仙台、秋田、新潟、東京、名古屋、大阪、岡山、福岡など全国の主要都市で実施されている。
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ペン一本でこんなに多彩な表現ができるんだということに驚かされます。おしゃれな文字ばかりで、とても参考になりました。
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