1.色々な面接形式でも面接チェックシートで好印象を与えよう

一般に「体育会系の学生は面接での評価が高い」と言われていますが、それはどうしてだと思いますか? その理由の1つはセールスポイントが面接官へ明確に伝わるからです。

たとえば、体の大きなラグビー部の学生が、面接で「あなたのセールスポイントは何ですか?」と質問された時に、「はい、体力です」と答えたとします。すると面接官は、体つきや雰囲気を見て、その一言だけでも納得がいくわけなのです。

しかし、外見からは普通にしか見えない学生が、同じ質問に対して、仮に「はい、根性があります」と答えたとしたらどうでしようか?

以前からその学生をよく知っている面接官であればともかく、初対面の方にはその一言だけではなかなか納得してもらえません。その回答の根拠、つまり「どのくらい根性があるのか」までを具体的に説明することが必要とされるのです。

面接では「自分の強みを具体的に伝える表現力」が問われます。面接官に「どれだけ自分の特長を理解させられるか」が合否を左右するといっても過言ではありません。

そしてそれには、「自分の強み」を自らよく認識するとともに、「面接官の視点」を理解することも大切です。自分では、「うまく言えた」と思った回答が、面接官には「さっばりわからない」などと誤解されているケースも少なくありません。

個人面接
学生1名に対して面接官1名~複数名が応対する面接形式。個人面接には大きく分けて2つの形式がある。1つは、面接官があらかじめ用意した10項目程度の質間を順にしていき、それに学生が端的に答える「一問一答形式」の面接である。

もう1つは、質問というよりは会話のキャッチボールをしながら人物評価をする「会話・雑談形式」である。一間一答形式は即答や機転が求められ、会話・雑談形式は会話の柔軟性や客観的な視点が求められる。



集団面接
学生複数名に対して面接官1名~複数名が応対する面接形式。一次面接など、選考の早い段階で導入している企業が多い。一般的に、すべての学生へ同じ質問を投げかけ、その回答を同席の学生ことに比較しながら評価される。

1人あたりの面接時間は少なく、この集団面接は学生にとって意外にやりにくい面接であるといえる。質問は3~ 4種類と少なく、 1人あたりの1回の発言時間は15秒が目安とされており、時間が限られている。


グループディスカッション
学生5名以上に対して面接官1名~複数名が応対する面接形式。ディスカッションの司会は面接官が行なう場合も少なくない。数多く発言すれば評価されるわけではなく、逆に協調性の点数が低くなる可能性もある。

発言数は少なくてもその内容が的確であったり、話の流れをうまくまとめることができるタイプが一般的に評価は高い。グループ全員が不合格になる場合もあるので、全体のモチベーションを上げ、意見を競うような雰囲気をつくることが望まれる。

ディベート
賛成派の学生5名、反対派の学生5名といった形でグループ分けし、賛否両論あるテーマを論じ合わせる面接形式。例えば「赤ちゃんポストについて賛成か反対か」というテーマで、賛成、反対それぞれに分かれ、議論するなどである。

ここでは賛否の意見自体は選考にあまり関係ない。話の論理性や持論の組み立て方、展開が建設的であるかどうかが問われる。業種を問わず、多く取り入れられるようになっている。


グループワーク
学生5~ 6名を1グループとし、「あなたたちがファーストフード店を経営するとしたら」や「会社内のクラブ活動の助成金配分について」といつた場面を設定し、仕事の役割分担を決めたり、成功へ導く戦略を考えていく面接形式。

グループディスカッションとは違って、それぞれの個性や適性などが表われやすく、最近かなり多くの企業で取り入れられてきている。集団での位置づけや協調性も評価の対象になっている。

プレゼンテーション
学生1名に対して面接官1名~複数名が応対し、企画を発表したり、新製品の売込みをする面接形式。自分で考えながら筋道を立てて表現していくことを特徴としており、専門職や技術職などでは専門の知識にもとづいた見解が求められる場合もある。

最近もっとも急増している面接形式で、あらゆる業界で実施されている。「内外に対して物事をアピールする能力」が求められる。

2.面接自己チェックシート

大きな声で挨拶ができているか?
自己紹介がしつかり表現できているか?
目に輝きがあるか? 豊かな表情をしているか?
髪、化粧、服装などに不快な印象はないか?
社会人としてのマナーをわきまえているか?
態度が機敏で落ち着いているか?
暗記してきたことを思い出しながら話していないか?
質問の趣旨をすばやく理解し、趣旨に沿って答えているか?
同席した学生とは違う視点から自分の考えが述べられているか?
わかりやすい言葉で、ハキハキと説明ができているか?
自己分析ができているか? 独自のセールスポイントがあるか?
考え方が一定しているか? 信念と自信が感じられるか?
掘り下げた質問に対して、適切に答えられるか?
新しいことに取り組む姿勢が感じられるか?
活発に学生生活を送ってきたか?
十分に会社研究をし、明確な志望理由があるか?
判断が早く、自主的に行動へ移すタイプか?
リーダーシップがあり、また視野が広いか?
他の学生の発言時間に配慮せずに長々と話していないか?
他の学生が発言している間、上を向いて考えていたりしていないか?
面接官の視点に気を遣い、客観的に考えが述べられているか?
適度に雰囲気に慣れ、打ち解けて話ができているか?
会話の柔軟性やコミュニケーション能力が高いか?
集団での活動意義を自分なりに理解しているか?
個性、ユーモア、感性の豊かさが感じられるか?
表現を誇張したり、ウソを言つたりしていないか?
提出書類や面接時間など、約束をしつかり守つているか?
ムダや余計な言葉が多く、勝手なおしゃベリをしていないか?
魅力的な特技や資格、趣味などがあるか?

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